２０２０年の始めに襲ってきた新型コロナショックで業績が悪化した事業者に対して日本施策金融公庫や商工中金を中心にしてゼロゼロ融資が行われました。ゼロゼロ融資とは無利息・無担保の融資という意味です。このゼロゼロ融資は約５０％の事業者が融資を受けたと言われています。
私も２０２０年４月頃にはお客様に対してどんな状況であってもゼロゼロ融資を受けるようにアドバイスしました。２０２０年４月の段階では新型コロナショックの影響がどのようになるかは全く予測できませんでした。私の持論は常にキャッシュを潤沢に持ちながら事業継続することです。そして、平常時には利益でキャッシュを生み出すこと、一方、緊急時はどんな手段でも良いからキャッシュを増やすことだと思っています。
だから、リーマンショック時も東日本大震災時も今回の新型コロナショック時も将来が予測不能の緊急時なので金融機関から借りられるだけ借りるようにアドバイスをしました。基本的には受けた融資はお守りとして持っているだけで手を付けないようにして新型コロナショックが収まったら一括返済すれば良いと考えていました。私のお客様の９０％はこれを実行していただきました。
だから、これらのお客様は２０２３年春ぐらいから始まっているゼロゼロ融資の返済も何も問題なくできます。しかし、残りの１０％はこの３年間の間に業績が回復せずにゼロゼロ融資に手を付けてしまって未だに業績が回復していません。これらの事業者はこの夏頃から資金繰りが苦しくなるでしょう。
しかし、これらの事業者に同情の余地はありません。３年もの間に業績回復ができないとか事業転換できないとかいうことは経営者に能力が無い証拠です。
それでも、私が今回の新型コロナショックで感じたことは多くの事業者が意外にこの環境変化について行くことができていることです。
更に円高、資源高の環境変化も続いています。これにも値上げなどで上手く対応している事業者も多いのに驚きます。ＳＭＣグループのお客様は優秀な経営者が多いんでしょうね！！