「太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす」言志録(佐藤一斎)
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百年先が見えた男 (PHP文芸文庫)
すごい経営者がいた! 日本オリジナルの合成繊維の事業化、そして国交回復前の中国へ――。 敗戦後の日本人の誇りを取り戻させた大原總一郎の激動の人生を描いたノンフィクションノベル。 松下幸之助に「美しい経済人」と評された稀代の経営者・大原總一郎...
今回紹介する書籍は「百年先が見えた男」 江上剛著 PHP文芸文庫です。
この書籍の著者は金融機関出身で多くの小説は金融機関を舞台のものが多いですがこの書籍は違っていました。
この小説の主人公は現在のクラレの2代目大原總一郎氏です。大原總一郎氏はクラレの後継社長である伊藤氏が「百年先が見えた経営者」と言っていたことがこの書籍の題名になっています。
更に故松下幸之助氏が大原總一郎氏が亡くなった後に「非常に美しい経済人」「日本人はこんなもんだ!!という見本に僕は大原さんを持っていきたい感じがしますな」と言っています。
小説の内容はまだ国交が無かった中国にビニロンプラント輸出するという困難を極める事業にすがすがしく立ち向かう話です。
前半は少しまったりとしていますが後半から話が進み一気に読めます。そして、最後は感動で涙が出ます。
こんな純粋で意志の強い経営者がいるんだなと心が洗われます。更に自分の今の生き方が良いのかと考える機会にもなりました。
本当に良い書籍でした。
ちなみに今でも大原總一郎氏が心血を注いで量産化したビニロンは我々の生活の多くのものに生きています。
マジックテープはクラレの登録商標、フードコートなどで見かけるピンクやグリーンのチェック柄のメッシュ布巾、液晶テレビやスマホの画面の光学用のフィルム、クラリーノのランドセルの人工皮革などなどがあります。
今日の所感:久しぶりに良い小説を読みました!!
