「太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす」言志録(佐藤一斎)
毎週月曜日は強運読書ブログです。私が読んで良かったと思う書籍を毎週ご紹介していこうと思います。是非、このブログの書籍画像をクリックしてアマゾンで書籍を購入してくださいね。
今回紹介する書籍は「異端児たちの決断」 小板橋太郎著 日経BPです。
この書籍は以前このブログでも紹介した「ザ・ラストマン」の著者であり元日立製作所社長だった川村隆氏の改革の凄さに感銘を受け購入して読んでみました。今回の著者は日経新聞の記者だったそうです。
書籍の帯には副題で「日立製作所 川村改革2000日 日立は何故V字回復をしたのか?」とあります。
私は日立も東芝も殆ど同じような会社だと思っていました。ところが東芝は不正で解体されてしまった一方、日立は7000億円の赤字を出しながらV字回復していきました。
どのように改革をしたかは「ザ・ラストマン」でよくわかりましたが、第三者の目から見てどうだったのかがこの書籍ではよくわかります。
まず、この川村隆氏は本当に改革をするためだけに選ばれて社長兼会長になり、その通り改革だけして去っていたという人物です。
改革も凄いと思いますが個人的な私利私欲や社長・会長などの役職にしがみつくことなくとてもあっさりとしています。
さて、川上氏も凄いと思いますが日立製作所本体では副社長を最後に子会社の社長をやっていた川上氏(俗に言う、一丁上がり)を呼び戻して日立製作所本体の社長にしたというこの英断が本当に凄いと思います。役員数を減らしたり、上場子会社を上場廃止にしたり、グループ会社を再編したりと自ら大きな血を流しながら止血をし、そして筋肉質の体質に変換していく過程がとてもよくわかります。
東芝はこの変革をせずに粉飾という姑息な手段で乗り切ろうとして崩壊していきました。
この日立製作所の川上改革の凄さをこの書籍で堪能して下さい。