「太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす」言志録(佐藤一斎)
毎週月曜日は強運読書ブログです。私が読んで良かったと思う書籍を毎週ご紹介していこうと思います。是非、このブログの書籍画像をクリックしてアマゾンで書籍を購入してくださいね。
今回紹介する書籍は「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 三宅香帆著 集英社新書です。この書籍は第5水準の経営者読書会の杉浦製陶杉浦社長の推薦図書だったので読んでみました。
まず、書籍の題名をみて「本を読めない理由を仕事のせいにするの?」「読めないなら読まなきゃ良いじゃん」と思いました。読み終わってもそう思っています。しかし、本を読めない理由を大正時代から現代までの読書の歴史を紹介されて興味深く読むことができました。
現代で興味深いのは知識と情報の違い 知識=知りたいこと+ノイズ 情報=知りたいこと です。現在は知りたいことは読書ではなくNETやSNSから取ることができます。この情報をNETから直で取ることが読書をしなくなっていると著者は言っています。更に仕事に全身全霊をかけているので疲れて読書ができないとも言っています。そこで半身で仕事に取り組み、残りの半身の自由な時間で趣味や家族サービスや読書をすることを推奨しています。これらの記述は理想論としては理解ができます。
ここで疑問があります。本当に仕事を半身(週3日勤務)で生活ができるのか?著者は半身生活についてどのように実現するかは言及していません。しかし、この書籍では日本人にとって仕事は辛いもの、全身全霊で仕事に取り組むと疲れてしまって鬱になるという考え方が根本にあります。反対に著者は最後に自分は仕事が楽しいと言っています。著者自身は働いていても書籍を読める人なのです。
さて、私は「仕事は楽しく趣味は全身全霊で命がけでやる」という考え方です。仕事に全身全霊で取り組むことは不幸せだと思います。だからと言って半身で良いかというとそうでもありません。仕事は楽しくすべきです。どのように楽しく仕事をするかというと一定期間、全身全霊で仕事に取り組んで自分しかできない仕事を身につけることです。すると読書をすることは楽しくでき、更に楽しい読書がまたまた仕事に役立つのです。私は仕事と読書を分離することにこの書籍に違和感を感じました。しかし、読書を何か?考えるとても良い機会になりました。