私は35年間、会計事務所の経営をしてきました。その間に様々な問題が発生して、その問題を解決するために四苦八苦してきました。いつも問題が発生するとどのように解決するのが良いのだろうかとよく悩みました。しかし、どんなに悩んでも問題を解決する正解は見つかりませんでした。
それでは「経営の問題を解決する正解がないのか?」というと正解はあるのです。経営の問題の正解には2つの特徴があります。
・正解の特徴①:経営の問題を解決する正解は事前には決してわからない
経営の問題が発生するとどのように解決しようかとあれこれ考えてます。A案が良いのか、B案も良いのでは、C案は今一かな?などと検討した結果、ある時点で意思決定をしてB案で行こうという結論に至ります。
そして、実行してみるとB案では上手く行きません。そこで、A案を実行してみるとアッという間に問題が解決しました。
問題が解決してみるとA案が正解だったことがわかります。
☆経営は事前に決して正解がわかりません。実行してみて、何度も失敗をしながら正解にたどり着くものです。
・正解の特徴②:経営の問題の正解は人によって違う
上記の①でA案がY社長の正解だったとします。さて、次はX氏にも同じ経営の問題が発生しました。X氏はA案が良いのか、C案が良いのか、D案が良いのか検討をしていました。
この案の検討段階で既にY氏とX氏では異なっています。そして、X氏はY氏の正解を見てA案で行くことにいました。実行してみるとA案は全く上手く行きませんでした。
そこで、C案を実行してみました。またまた、これも上手く行きません。最後にD案を実行してみたら上手く問題が解決しました。
X氏にとってはD案が正解だったのです。
☆問題解決の正解は人によって違います。人によって置かれている環境、社長としての能力など様々な要素が違うからです。
Y氏にとってはA案が正解で、X氏にとってはD案が正解でした。これは現時点での正解なのです。
Y氏もX氏ももっと経験を積んで社長としての能力が向上すればもっと素晴らしい正解を見つけることができるかもしれません。
さて、最後に経営の正解はチャレンジするからこそ見つかるものです。チャレンジをしない人は正解どころか不正解を知ることができません。