人間って面白い動物だなあとつくづく思います。知性があるようで意外になく、理性があるようで意外になく、最終的には感情の動物だなあと思います。頭でわかっていても感情が許さないと言うことは結構ありますよね。しかし、大人だから我慢したり、本音は違っていても合わせた振りをしたりします。でも、最近、合わせる振りをしない社員が増えてきました。
そんな社員でも私は本質的に変わると思っています。しかし、条件があります。それは外部から人を変えることはできないということです。つまり、人間は基本的に変わりますが本人が変わりたい、あるいは変わらなければいけないと思った上で更に変わる行動を取らなければ決して変わりません。
さて、本題です。あなたの会社で会社のルールを破ったり、指示に従わない社員はいませんか?そんな社員を自分の思うようにしたいと思っていませんか?これらの根本には経営者は社員に変わって欲しいと思っているのです。給料を上げたり、役職を上げたり、モチベーションを上げたりして、会社あるいは経営者の思うように変わって欲しいと思っていませんか? 私は34年間の経営者としての経験で社員を私の力で変えることは無理だと確信しています。
それでも、社員は変わることがあります。それは社員が変わろうと思って行動に移したときに社員は大きく変わります。それではどのような場合に社員が変わるかは人によって違います。役職を与えたとき、給料をアップしたとき、悩みを聞いてあげたとき、私の期待値を伝えたとき、お客様から感謝されたときなどなど、社員によって変わるきっかけは違います。
そうであるならば経営者は社員が変わるきっかけ作りを如何に多くやってみるしかないのです。経営者がやれることは社員が変わるきっかけ作りしかないのです。でも、私は社員は意外に変わるものと思っています。
しかし、それでも変わらない社員がいます。変わらない社員の共通点は個人の価値観を会社に持ち込んでくることです。ある会社が「大きな声で元気よく挨拶すること」というルールを持っていたとするとある社員が「私は大きな挨拶は意味がないのでやりません。」と言ったら、それは個人の価値観を会社に持ち込んでいるのです。こんな社員に対する対応方法があります。私は「会社にいる間は個人の価値観を会社に持ち込むな。」と言います。「あなたの価値観を変える必要はないけど会社にいる時ぐらいは会社のルールに合わせなさい。」と言います。「あなたも大人なんだから合わせる振りだけもしてよ。」とも言います。それもできなければ、その会社を辞めるべきです。会社のルールを守れないわけですから。