もう、随分前から議論されている言葉に「マーケット・イン」と「プロダクト・アウト」があります。高度成長期やバブル期のように需要が旺盛でどんなものでも売れていた時代には「商品さえあれば売れる」「モノマネの商品でも安ければ売れる」という「プロダクト・アウト」的な発想でも経営は成り立っていきました。一方、平成の後半から令和にかけては日本の人口は減少をし出してモノ余りとなり何でも売れる時代ではなくなりました。このような時代に「プロダクト・アウト」の考え方では通用しなくなりお客様が何を買いたいのかに基づく「マーケット・イン」の考え方に変えなければならないと、こんな文脈で「マーケット・イン」と「プロダクト・アウト」が使われていると思います。そして、多くの経営者がこの文脈は理解しています。しかし、この文脈通りに経営が出来ているかというと出来ていません。
何故、出来ないのでしょうか?自社の商品を何でもかんでも売りたいという経営者の心理が大きな問題なのです。この問題には2つの原因があります。
- 自社商品が売れるのであれば誰にでも売りたいと思っている
高度成長期やバブル期は多くの人が欲しがるものは同じでした。また、他人が持っているものを欲しいと思っていました。しかし、現代では殆どのモノを誰でも持っているので逆に人が持っているモノは欲しくないのです。他人と差別化したいと思っているので誰にでも売れるモノは存在しないのです。現代では客層を絞ることがモノを売るための絶対条件になっています。 - 今ある商品を楽に高く売りたいと思っている
お客様が欲しい商品を提供するというより、自社が売りたいものを売りたいと思っていることが大きな問題なのです。更にそんな商品殆どの人が欲しいと思っていないので三流アホ経営者は安くして売ろうとします。しかし、現代ではどんなに安くてもいらないものは要らないのでどんなに安くても買う人はいません。
以上の2つの原因を考えてみると
①まずは自社商品を売りたい客層を絞り込むこと
②その客層が欲しいと思っている商品を提供すること
この2つのことが「マーケット・イン」の思考であり現代経営におけるマーケティングの発想です。
