似て非なるもの:贅沢と見栄には外見上は違いがありません。高級車に乗っている、立派な家に住んでいる、ブランド物の洋服を着ている、ブランド物バッグなどを持っている、高額な料金のお店で食事をしているなどなど、どんな心理状態であるいはどんな資金を元にこれらのものにお金を使っているかは一見しては全くわかりません。私はある程度の贅沢は身分相応であれば良いと思っています。しかし、見栄は人間にとって最低の行為です。
それでは贅沢と見栄の違いを見ていきましょう。
<心理状態の違い>
贅沢は自分のためにお金を使っています。そして、自分の身分にあった贅沢は少しだけ背伸びをすることにあります。一方、見栄は人に羨ましく思ってもらうためにお金を使います。つまり、他人のためにお金を使うのです。他人が羨ましいと思わなくなると更に見栄を張るためにお金を使います。この羨ましいと思わせるためにお金を使っていてはキリがありません。高級車を次々と買い換える人間はこのパターンでしょうね。
<資金状態の違い>
贅沢は自分の収入の範囲内でしかお金を使うことはありません。車を借金して購入することなどあり得ません。自己資金で支払える範囲の車に乗ります。家は借金をすることもありますが身分相応の住宅に住みます。一方、見栄を張る人は車も住宅も借金をします。しかも、借金してまで身分不相応なものを購入します。借金のためにその後の人生が苦しくなります。
さて、消費者物価指数も3%以上あがっておりインフレの時代になってきました。40年近く前のバブル崩壊以来でしょう。この約40年はデフレで超低金利で金利を意識する必要がありませんでした。だから、ドンドン借金をしても返済さえできれば問題はありませんでした。こんな人達が借金をして見栄を張る生活をしてきました。しかし、インフレになって金利が上昇し出すと過去の見栄のツケが金利の支払いでやってきます。2026年以降、金利上昇のためには支払ができなくなって破産会社・破滅する人が続出することでしょう。