「強運読書237」

読書

「太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす」言志録(佐藤一斎)

毎週月曜日は強運読書ブログです。私が読んで良かったと思う書籍を毎週ご紹介していこうと思います。是非、このブログの書籍画像をクリックしてアマゾンで書籍を購入してくださいね。

メガバンク全面降伏 常務・二瓶正平 (幻冬舎文庫)
常務に昇格した二瓶だったが、喜びも束の間、株式市場が大暴落。TEFG銀行は全ての融資先を見直し、リストラを敢行することに。 そんな中、政治家たちの口座情報が次々と盗まれる。人質は、彼らの莫大な預金。犯人の要求は、そして黒幕は一体誰なのか。銀...

今回紹介する書籍は「メガバンク 全面降伏」 波多野聖著 幻冬舎文庫です。著者の波多野氏も池井戸潤氏や江上剛氏と同じように金融機関出身者です。波多野氏は今話題の農林中央金庫の出身です。だから、小説にリアリティがありますね。
さて、この小説は新型コロナショックがストーリーに大きくかかわってきます。特にこのパンデミックが闇の組織が人為的に起こしたものであることがとても小説のストーリーを面白くしています。そして、このコロナを使って国に転換国債(転換社債ではなく国が発行するので転換国債)を発行させて一定条件を満たすと債券が株式に切り替わるという設定です。国が発行する株式というものが存在しないので理解しづらいですが株式と言うより国式というのでしょうか、国式を取得した闇組織に国が支配されるというストーリーです。
ハラハラドキドキのストーリー展開ですが登場人物などが複雑で、ある程度、経済や金融の知識が無いと面白くないかもしれません。途中までは色々なところへ話が分散して興味が薄かったものが後半になると闇組織が浮かび上がってきてとても面白く読むことができました。まあ、主役の二瓶が名京銀行(恐らく東海銀行)出身ながら帝都銀行(恐らく三菱UFJ )の常務まで上り詰めていることに親近感が湧きます。

今日の所感:この書籍を気楽に読んでみましょう!!
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