「ブラック企業」というとイメージするのが「長時間労働」「サービス残業」「有給休暇が取りづらい」「法定休日が少ない」「みなし残業・固定残業」などです。SMCグループも以前は超ブラック企業でしたが今ではホワイト企業に徐々になってきたと思います。例えば、月の平均残業時間も20時間ぐらい、みなし残業・固定残業も無くしていっている、法定休日は120日、有給取得率も50%超とかなりホワイト化してきました。
しかし、本当にホワイト化は社員のためになるのでしょうか?経営者も社員も成長するために何が必要でしょうか?一番必要なものは経験です。
どんなに優秀な成績で卒業しても入社当初は全く仕事ができません。教育と経験で徐々に成長していきます。教育にも経験にもそれなりの時間が必要です。
つまり、法定休日が多く、残業も全くせず、有給も100%取得して本当に教育効果そして十分な経験を積むことができるでしょうか?
特に中小企業に入社してくる社員は特別優秀な社員ではありません。普通の社員が入社してくるのです。
一流大学を優秀な成績で卒業してきた上場会社の社員と同じようなワークライフバランスを重視していて中小企業の社員が成長するとは思えません。
もともとワークライフバランスとは「誰もがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育て・介護の時間や、家庭、地域、自己啓発等にかかる個人の時間を持てる健康で豊かな生活ができること」です。それが今では8時間だけ働いて後はプライベートな時間だから自分のために時間を使うというのがワークライフバランスになってしまっているように思います。
上の赤アンダーの「仕事上の責任を果たす」が抜け落ちているのです。上場会社の優秀な社員であればワークライフバランスは可能かもしれませんが普通の中小企業の社員ではワークライフバランスを重視しながら仕事上の責任を果たすことができるとは思いません。
結論です。ホワイト化、ワークライフバランスを重視しすぎることは中小企業の社員の成長環境を奪っていると思います。