「お客様のために、はニセ者」

中小企業経営者で「お客様のために・・・」と言う発言をする人が本当に多い。
しかし、この言葉を聞くたびに「お客様のためにと言いながら実は自社の儲け・都合を考えているんでしょ!!」と思わざるをえません。

例えば、

  • <会計事務所>
    早く申告して欲しいのに申告期限ギリギリにしか申告しない
  • <スーパー・コンビニ>
    新鮮な牛乳が欲しいのに手前から古い順に並べてある
  • <病院>
    予約した時間より遅れて診察をしても謝罪をしないばかりか当たり前のような顔をしているドクター

上記のような事業者でも「お客様のために、患者さんのために」と言っています。でも、どう見ても「自分たちのために」が最優先で、その次に「お客様のために、患者さんのために」があることが透けて見えてしまいます。

セブンイレブンを創業した鈴木敏文氏は「お客様のためにではダメだ、お客様の立場で」と強く言われています。
「お客様のために」と「お客様の立場で」は似ているようで全く違います。「お客様のために」と言う言葉はあくまで自社の立場からの発言です。「お客様の立場」であれば自社の立場は全く関係ありません。
しかし、中小企業経営はボランティアではないのですべてが「お客様の立場で」できるわけではありません。しかし、発想は商品開発でも販売方法でも常に「お客様の立場」からスタートして自社でやれることはやるというスタンスが大事です。

更に「お客様の立場」に立つためには中小企業の場合、世の中のすべてのお客様の立場に立つわけにはいけません。すると世の中のすべてのお客様の中からターゲットとなるお客様を絞り込む必要があります。
つまり、中小企業はお客様の立場に立つためには自社のターゲットとなるお客様を絞り込みます。

多くの中小企業は「お客様のために」と言いながら自社の都合でお客様を絞り込むこともなく誰でも良いから自社の商品を買って欲しいと思って経営をやっています。見苦しい限りです。

今日の所感:「お客様の立場」に立つためにお客様を絞り込みましょう!!
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