会社にとって資金は血液であり会社にとって資金は命そのものと言っても過言ではありません。中小企業にはこの最も重要な資金調達方法に負債があります。代表的な資金調達方法としては
- 支払手形
- 受取手形の割引
- 手形借入
- 当座貸越
- 証書借入
の五種類があります。①~⑤の順番は資金調達の方法として簡単な順番で並べてみました。
今時、支払手形を発行している会社は本当に稀になりました。SMCグループでは過去100社以上の会社に支払手形の発行をやめていただきました。
しかし、未だに支払手形を発行している甘~い三流アホ経営者もいます。支払手形は最も危険な負債です。支払手形残高全額を借入してでも即刻やめるべきです。
さて、その次に安易な資金調達方法は受取手形の割引です。受取手形は本来手形期日まで保有して資金化するものです。それを期日前に割り引くと言うことは余程資金が逼迫しているように感じます。
三流アホ経営者の会社では受取手形を割り引くことに慣れてしまって当たり前のように毎月割り引いています。受取手形の割引も面倒な審査などもなく割引料さえ支払えば資金化することができるから安易に利用するんでしょうね。
また、手形借入も比較的容易に資金調達できます。しかし、会社の業績が良いときは手形期日に返済しなくても書き換えに応じてくれます。
ところが業績が悪くなると態度は豹変して返済を迫られます。
次に当座貸越ですが、どの銀行でもなかなか開設してくれません。銀行と色々な取引をして業績も良いときでなければ難しいですね。
しかし、余程業績が悪くなったり当座貸越の枠一杯の上限に借入が張り付かない限り安定して借りることができます。
最後の証書借入です。これは約定で金利や返済期限が決められているので約定を破らない業績が悪くなっても借り続けることができます。しかし、審査も厳しくなります。
①~⑤への資金調達の順番は資金調達の容易さの順番であると同時に資金調達の危険な順番でもあるのです。
そして、まともな経営者であれば資金調達は難しい順番に実施すべきです。
それは何故かというと業績が良いときにはどんな資金調達でもできるので
⑤証書借入
④当座貸越
で資金調達します。
業績が本当に悪くなって証書借入や当座貸越による資金調達が困難になった時のために容易な資金調達方法である
③手形借入
②受取手形の割引
は残しておくべきです。
なお、支払手形はどんな状況でも発行しないことは言うまでもありません。