中小企業に優秀な社員(ウサギ)が入ってくることは稀です。多くの社員が普通の能力(カメ:亀に失礼かな?)を持った人達です。しかし、中小企業経営者たちは優秀な社員が欲しいとよく言います。「自分の会社の体質:同族会社」「経営者の能力:特別に優秀でもない」ような会社に何故、優秀な社員が入社するのですか?と質問します。例え入社しても短期で辞めてしまうでしょう。
だから、私は自分の分身になるような右腕・左腕(ウサギ)が欲しいというのは諦めなさい!!と言っています。
例え、そんな優秀な社員が居たとしても早晩独立してしまうことでしょう。そんな優秀な社員は採用することもできないし、育成することもできないし、長期に雇用することもできません。そこで、私は10本の指作戦ということを考え出しました。自分の分身のような社員(ウサギ)は無理なのでほんの一部を任すことができる社員(カメ)を10人作りましょうと提唱しているのです。
さて、視点を変えてみます。一人のスパースターが100歩進むことを望む経営者は右腕・左腕の幹部を欲しがります。しかし、それはとても危険なことです。そのスーパースターが辞めてしまったら何も残りません。一方、100人の普通の社員が1歩ずつ前へ進めば合計で100歩になります。そして、一人の社員が辞めても1歩分が後退するだけで99歩は前へ進んでいます。
更に人材教育の面からも中小企業ではウサギの採用は難しいですがウサギの人材育成は更に難しいと思っています。普通の社員の採用と1歩前へ進む人材育成は中小企業でもできると思うのです。
今日の所感:一兎のウサギの100歩より100尾のカメの1歩