以前、西田文郎先生の西田塾に参加した時に10名の恩人にお礼を言いましょうという課題がありました。
私は父、母、奥さん、小学校の先生、小学校の時の塾の先生、中高生の時の友人、サラリーマンを辞めるきっかけを作っていただいた大嫌いな上司、独立した時に支援していただいた学校法人の創業者、真の経営を教えていただいた上場会社の社長、青年会議所の先輩の10名を上げました。
さて、この10名の方々には本当に感謝しかありません。この10名のお陰で今の自分があると思っています。
更に今の自分の性格、考え方などの形成に一番影響を受けたのが母だと思います。母は私が幼稚園の頃に洋装店へパートに出るようになりました。その後、雇われ社長を経て私が小学校の頃には自分の店を3店舗持ち一時は名古屋の地下街にもブティックを持ち、お針子さんたちを含めると50名ぐらいの社員さんがいたのではないでしょうか?
人間として正しいこと:約束を守る・時間を守る・嘘をつかないなど、経営に関すること、商売に関することをコンコンと教えられてきました。
私の母は誰に対しても正しいことは正しいと言い、約束は必ず守る人でした。だからこそ、家族に対しても人に対してもとても厳しい人でした。だから、度々人から嫌われることも多くありました。今の私とよく似ていますが少なくとも私より厳しい人でした。
そんな母から晩年よく言われてきたことが「体に気を付けなさい、お酒の飲みすぎ!!あなたが死んだら家族はどうするの?」「無駄なお金を使いすぎ、贅沢しすぎ!!」「洋服は安物を買うな、安物買いの銭失い!!」「あなたの事務所は大丈夫?」などなどでした。
毎朝、母の部屋へ行って「おはようございます。」「行ってきます。」と言いに行くと上記の言葉をかけられるのが嫌でした。
そんな母が3月4日に他界しました。朝仏壇に挨拶をしても何も小言が返ってきません。とても寂しい限りです。私に嫌なことを言ってくれる唯一の存在を亡くしてしまいました。
過去にこんな話を聞いたことがあります。「親は子のために最高のタイミングで亡くなる。」と。今回の母の死はどんな意味で私にとって最高のタイミングだったのでしょうか?
今はまだこの意味がまだ分かりません。