<<「種蒔き」二宮尊徳の言葉>>
遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
まして、春まきて秋実る物においてや。
故に富有り。
近くをはかる者は春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず。
唯眼前の利に迷うてまかずして取り植えずして刈り取る事のみ眼につく。
故に貧窮す。
二宮尊徳先生の言葉を今風に訳してみると下記のようでしょうか?
「将来のための計画を立てる企業は豊かになり、目先のためのみに行動する企業は衰退していく。
将来のための計画を立てる企業は百年企業を目指して、今、その種蒔きをする。そんな将来を見ている企業は半年先の種蒔きは当然している。だから、そのような企業は儲かる。
一方、目先のことばかりにとらわれている企業は半年先の種蒔きもせず、目先の利益ばかりを追求する。
このような目先の利益のみを追求する企業は目先の利益にとらわれて
将来の種蒔きをせず、今のお金儲けのみに目が行く。だから、儲からず衰退していく」
私は企業で大事な種蒔きは3年先だと思っています。新しい事業がものになるためには3年は必要です。
今、売上が好調であれば、それは3年前の種蒔きが良かったからでしょう。
今売上や利益が不調であれば、3年前に何もしなかったからでしょう。
私は経営計画を作成するお手伝いを年間30社程度やっていますが、急成長している会社もあれば、急成長せずに赤字になる会社も3社程度あります。
この3社は計画は作成するが行動は目先の売上・利益に捉われている会社です。3年先を見て作った計画を絵に描いた餅にしているのです。
やはり、「遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。」の通りです。
今日の所感: 遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す