人には誰でも夢があるでしょう。結婚をしたい、持ち家を持ちたい、お金持ちになりたい、会社を大きくしたいなどなど。一方、夢とよく似た概念に志があります。夢と志は何が違うのでしょうか?私は夢は自分のためのもので、志は自分だけではなく世のため人のためのものだと思います。
例えば、「会社を大きくしたい」という自分のための夢が「会社を大きくしたい」という思いが自分のためだけではなく「会社で働いている社員のために」「会社の取引先のために」「会社の株主のために」と思うようになれば、それはもう個人的な夢ではなく「志」になるのです。このように見てくると会社経営においては夢ではなく「志」が必要であることがわかります。
さて、その志を達成するためには具体的な目標が必要です。例えば、前述の「会社を大きくする」という志も具体的な目標にしなければ志を実現することができません。つまり、志を実現するためには具体的な目標が必要なのです。
具体的な目標には2つの条件があります。1つ目が実現したかどうかが判定できることです。「会社を大きくする」だけでは実現できたかどうかが具体的ではないので判定できません。「会社を大きくする」の具体的な目標は「売上10億円」とか「社員数100名」などです。2つ目が期限を区切ることです。「5年後までに売上10億円にする」、「10年後には社員数を100名にする」などです。具体性と期限が目標の条件です。
経営者には具体的な目標を持っている方は多くいますが期限を区切っている経営者は少ないものです。理由は実現できなかったときに言い訳をしないといけないとか、自分の実力が無いことを認めるのが嫌だからだろうと思います。
さて、期限を決めない目標のことをサラダコスモの中田社長は「寝言」、NIDECの永守氏は「犬の遠吠え」と言っていました。
更に期限までに目標を達成できなくても達成するまでやり続けることができます。期限までにできなくてもできるまでやり続けることによっていずれ目標は達成できるのです。