「事業承継」

30代や40代の頃に私がセミナーで言っていた言葉です。「60代になってトップをやっているような経営者は無能。」「60代になってトップをやっているような会社は後継者育成に失敗した会社」です。今、私は64歳です。そして、SMCグループの代表を未だにやっています。前述の言葉に従えば「私は無能」「SMCグループは事業承継に失敗した」ことになります。しかし、確かに60歳までに代表を譲れなかったことは私の無能と欲のためだと思っています。しかし、後継者育成に失敗したかというと成功していると思っています。私の後継者は西川税理士です。

私が還暦を過ぎてから後継者に西川税理士を指名しました。その後、順次、権限を委譲してきました。西川税理士に権限を委譲しだしてからSMCグループの成長速度は加速しました。この加速で細かな問題が出てきていますがこの成長が会社にとっては最も大事だと思っています。成長しなければ社員の給料を上げることも出来ませんし、お客様に貢献できていない証拠だと思っています。そして、SMCグループもそろそろ事業承継をして良い時期にきたと思います。

さて、ここで事業承継の心構えを列挙したいと思います。これは譲る側の心構えなので取り違えないようにして下さい。

  1. 組織の目標(SMCグループであれば中小企業を良くする=100年企業を作ること)は必ず承継すること
    → これがSMCグループの使命であり、私の志だからです
  2. 前項の組織の目標を変えなければ、事業承継後売上が上がろうが下がろうが、利益が増えようが減ろうが全く問題ない
    → 事業承継とは経営者が交代するわけですから何が起こるかわからないのが当たり前。そして、経営には絶対に経験が必要、特に失敗の経験はとても大事
  3. 環境変化についていくために新しいことにチャレンジし続けて組織も変化し続けることを必ず承継すること
    → 変化しない組織は必ず自然淘汰される、失敗を恐れてチャレンジしないことが最悪
  4. 事業承継を完成させるためには候補選びから含めると10年はかかる
    → 社長になることは簡単だけど経営者になることは難しく時間がかかる
  5. 新たな情報(チャットGPT・RPA・HRテック・・・)を取ることが億劫になったらトップを止めるべき
    → トップが新しい情報に疎くなると環境変化についていけないから
  6. 自分がトップを止めた後の自分の時間は可能な限り会社以外で使うようにすること
    → 会社にいると後継者のやっていることに口を出したくなる=お邪魔虫

思いつくままに書いてみましたが事業承継の際に参考にしていただければと思います。

今日の所感:経営者の最重要の仕事は事業承継!!
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