今回は愚者と賢者について考えてみたいと思います。
フランスの哲学者モンテーニュの「賢い者が愚か者から学ぶ事の方が愚か者が賢い者から学ぶ事よりも多い」と言う言葉があります。これは愚者は賢者からあまり学ばないが賢者は愚者からも大いに学ぶということです。
つまり、賢者は常に学ぶ姿勢があるのに愚者はあまり学ぶ姿勢がない。これをよくよく考えてみると賢者は「まだまだ自分は学ばなくてはならない」あるいは「学ぶことが楽しくて仕方がない」と思っているのに対して愚者は「自分は学ぶのが苦手である」あるいは「学んでも仕方がない」等と思っているのでしょう。
「愚者は己れが賢いと考えるが賢者は己れが愚かなことを知る。」シェイクスピアの言葉です。
さて、愚者か賢者かは外見からは判断できません。愚者は話さなければ賢者だと思われているかもしれません。
しかし、愚者は話せばすぐわかります。愚者はまず本を読みません。当然、本の大切さも全くわかっていません。YoutubeやNETから情報を取って知ったかぶっている愚者が世の中に蔓延っています。
更に愚者は歴史に興味がないのです。司馬遼太郎の歴史小説も読んだことがありません、大河ドラマも見たことがありません。私は多くの経営者に「司馬遼太郎の歴史小説を読んだ方が良いですよ。」「大河ドラマは見た方が良いですよ。」とアドバイスをしてきました。
超大物愚者(単なるアホ)の反応は「何で大河ドラマなんか見なければならないんだ!!」「私は本を読むのは苦手だ、歴史にも興味がない。」と発言します。この発言するまではこの人達を愚者だとは思いませんでした。
しかし、話してみて愚者が確定しました。愚者は話すまでは賢者かもしれない、愚者は話さないこと!!
更に有名な言葉です。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」これはドイツの鉄血宰相と呼ばれたオットー・フォン・ビスマルクの格言です。
自分の周りで優秀な経営者を見たり三流アホ経営者を見たりしてきて感じることはビスマルクの言葉通りです。
さて、最後に「もし愚者にして愚かなりと知らば賢者なり。 愚者にして賢者と思える者は愚者なり。」です。